はじめに
夏になると、体がだるい・眠れない・食欲がない…と感じる方はいませんか?
東洋医学では、季節ごとに体と心のバランスを保つための「養生法(ようじょうほう)」があります。
今回は、夏に気をつけたいポイントを、東洋医学の視点からご紹介します。
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① 夏は「心(しん)」の季節
東洋医学では、五臓のうち**「心(しん)」が最も影響を受けるのが夏**とされています。
心は、単なる「心臓」ではなく、「精神」「意識」「眠り」なども司っています。
🔹心が乱れると…
• 不眠
• 動悸
• イライラや不安感
• 集中力の低下
➡ 心を整えるためには、無理せず**「ゆったり・リラックス」がカギ**です。
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② 暑さは「陽の気」が過剰な状態
夏は「陽(よう)」が盛んな季節。熱中症やのぼせ、ほてり、口の渇き、汗のかきすぎによる**「気(き)」や「津液(しんえき=体液)」の消耗**に注意が必要です。
🔹こんな症状に要注意
• のぼせ、めまい
• 異常な汗(多汗・無汗)
• 喉が渇くのに水が飲めない
• 胃腸が重く、食欲が落ちる
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③ 食養生のポイント
東洋医学では「食べ物もお薬」と考えます。夏の食養生では、以下のようなポイントが大切です。
🌿おすすめの食材
• 苦味:ゴーヤ、ピーマン、セロリ(熱を冷まし、心を鎮める)
• 水分の多い野菜:キュウリ、トマト、スイカ(潤いと涼を与える)
• 香りのよいもの:紫蘇、生姜、ミョウガ(気の巡りをよくする)
🚫避けたいもの
• 冷たいものの取りすぎ(胃腸を冷やしすぎる)
• 油っこいもの・甘すぎるもの(湿熱を生みやすい)
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④ 生活の工夫でバランスを整える
🕶生活のポイント
• 午前中の軽い運動(朝の涼しい時間帯に)
• 昼寝は短めに(15〜20分)
• 夜は早めに休む(心を休ませる)
• エアコンで冷やしすぎない(特に足元の冷えに注意)
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⑤ おすすめのセルフケア
• 足三里(あしさんり)へのお灸やツボ押し → 胃腸と免疫のサポート
• 内関(ないかん) → 不眠や気持ちの安定に
• 呼吸を整える時間を持つ(腹式呼吸・瞑想など)
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おわりに
夏は自然界も、体も「陽」が強くなる時期。
無理に元気にふるまうより、今こそ「ペースを落として、自分をいたわる」ことが大切です。
少しでも心と体が楽になりますように。
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追伸:
もし夏に体調の変化が強く出る方は、お気軽にご相談ください。
訪問マッサージでも、季節に合わせたケアを取り入れています。
→ ご相談・お問合せ:080-7059-4790(成田治療院)