こんにちは、成田治療院です。
肩こりや腰痛、背中の張りで来院される方と話していると、ある共通点があります。
それは呼吸が浅いということ。
「呼吸」と「痛み」は一見関係なさそうですが、実はとても密接につながっています。
今日は、姿勢と呼吸、そして痛みの関係について、西洋医学的な視点からお話しします。
呼吸が浅くなるのはどんな姿勢?
長時間のスマホやパソコン作業、猫背、背中を丸めた座り方…。
こういった姿勢は胸やお腹を圧迫し、肺が膨らむスペースを小さくします。
すると自然と**浅い呼吸(胸式呼吸)**になり、横隔膜や肋間筋の動きが制限されます。
横隔膜は呼吸だけでなく、姿勢を安定させる重要な筋肉。
この筋肉が使われないと体幹の安定性が落ち、腰や背中の筋肉が余分な力で体を支えることになり、結果的にコリや痛みが起きやすくなります。
浅い呼吸と痛みの悪循環
呼吸が浅くなると、酸素の取り込み量が減ります。
酸素が不足すると、筋肉は疲れやすく、老廃物(乳酸など)が溜まりやすくなります。
その結果、筋肉が固くなり、血流も悪くなって痛みを感じやすくなります。
さらに、呼吸が浅い状態は自律神経にも影響します。
胸式呼吸では交感神経が優位になり、筋肉が常に緊張しやすい状態に。
この「緊張しっぱなしの筋肉」が、慢性的な肩こりや腰痛の原因になることも珍しくありません。
深い呼吸で得られる効果
1. 筋肉のリラックス
深い呼吸(腹式呼吸)は副交感神経を優位にし、筋肉の緊張を緩めます。
2. 血流改善
横隔膜の上下運動が内臓をマッサージし、血液やリンパの流れを促進します。
3. 体幹の安定
横隔膜がしっかり働くと、腹圧が高まり、腰や背中の負担が減ります。
簡単! 姿勢と呼吸を整えるエクササイズ
1. 椅子に腰かけ、背筋を伸ばす
2. 片手を胸、もう片方をお腹に置く
3. 鼻からゆっくり息を吸い、お腹がふくらむのを感じる
4. 口からゆっくり息を吐き、お腹がへこむのを感じる
5. 1日3回、1回1分でもOK
まとめ
姿勢と呼吸は切っても切れない関係にあります。
「呼吸が浅いな」と感じたら、まずは姿勢を整え、深く息を吸う習慣を意識してみてください。
それだけで、肩こりや腰痛のつらさがやわらぐこともあります。
成田治療院では、施術の中で呼吸の使い方や姿勢のチェックも行っています。
痛みがなかなか取れない方は、ぜひご相談ください。